母の一周忌

2019年07月26日

 母が90歳で亡くなってちょうど一年が経とうとしています。一年前入院している母を見舞いに長野まで何回となく通いましたが、昨日のことのようです。
 母は実家で農業をしていました。短歌を趣味にして地元の皆様と45年間毎年短歌集を発行していました。四季折々の美しさや楽しさに加え、養蚕をやめなければならない時の苦悩、田んぼの減反を勧められる理不尽さ、日照りで田んぼに水が無くなり大変な思いをした年など、その時その時の苦労や大変さが残されていて今更ながら胸が熱くなりました。
 戦中、友達と死ぬときは一緒に死のうと誓いあったあの時代から、何十年かたった飽食の時代に何か違和感を持ちながらこれでいいのかと自問自答をしている姿もみられます。
 腰が痛く身体が自由にならなくなった時「もう畑に出れないかな…」と小さくつぶやいた声が今も耳に残っています。

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